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デザイナーたちの
こだわりのフォント選び

こんにちは、デザイナーの今野です。

デザイナーたちが避けて通れない「フォント選び」。
フォント選びひとつでデザインの印象は大きく変わりますし、一見すると何気なく使われているように思えるフォントも、デザイナーたちが苦心の末に選んだ書体だったりするものです。

そんなフォントですが、デザイナーによって好きなフォントやよく使用するフォントはそれぞれ。
その書体選びが、それぞれのデザイナー「らしさ」にも繋がってくるんですよね。

 

 

そこで生まれるひとつの疑問。

 

 

ビオス制作陣は一体どのようなフォントを好み、使用しているのか!

 

 

今回は、あまり語られないデザイナーのフォント事情を、思い切って聞いてみたいと思います。

 

 

 

 

まずはフォントについて。 

 

まずはフォントについて簡単にご説明します。
フォントは大きく分けて2つ。和文のフォント欧文フォントとがあります。

 

そしてさらに和文では「明朝体」「ゴシック体」、欧文では「セリフ体」「サンセリフ体」といった具合にそれぞれ2つに分けられます。
※細かく分けると行書体や筆記体、スラブセリフ体などもっとありますが、ここでは割愛します。

 

明朝体もセリフ体も、横の線が細め、縦の線が太めになっているのが特徴でで、ウロコと呼ばれる飾りがあります。
一方、ゴシック体やサンセリフ体は線の太さが比較的均一で、ウロコはついていません。
ちなみに、サンセリフ体の「サン(sans)」はフランス語で「~がない」という意味で、「セリフ(serif)」とはウロコのことを指します。

 

制作陣に聞いてみた。

では早速、制作陣に好きなフォントやよく使うフォントを聞いてみたいと思います。

 

 

◎まずは制作部のボス、K氏。

 

ー好きなフォントとその理由は?

Noto

どんなシチュエーションでも使えるフォントなので。
野暮ったくないので、企画書のように「読みやすさ」を主としたもので重宝してます。

 

Googleによって開発されたオープンソースのフォントファミリーのNoto。
世界中の言語をサポートすることを目標に2012年に開発された書体ですね。
2014年には日本語、中国語、韓国語を担うNotoSansCJKというファミリーが公開されて話題を集めました。

オールマイティな使いやすさと視認性の高さがお気に入りポイントのようです。

 

 

◎続いてニヒルな仕事人、H氏。

 

ー好きなフォントとその理由は?

・A1明朝
墨溜まりがあり、優美さは随一。落ち着いた雰囲気によく合います。もう一個ウェイトが太いのがあればなぁ、と思ったりしますが、A1明朝は太いの使わないのでそれでいいんです。

 

・AXIS
ただただ美しく見やすいです。ファミリーもバッチリ揃っているので間違いなく使いやすいでしょう。一番メインで使いたいし、欲しい書体。

 

・Memphis
スラブセリフ系書体で色々使える(と思う)書体。細め~ミディアムくらいのウェイトが特にイイです。こちらも弊社にはないフォントなので是非欲しいところです。
ただし小文字のa、お前は気に食わない。

 

 

ーよく使うフォントとその理由は?

・Gotham
欧文書体の中でも安定感があり、信頼性を出したい時によく使います。ファミリーが揃っているため、単体で使う際もメリハリをつけやすいです。

 

・UD新ゴNT
ファミリーも多く、どんなデザインにも合わせやすいです。欧文のカタチも通常の新ゴよりも洗練されていて、いちいち欧文書体に置き換えなくてもいいのが楽です。AXISがない弊社において代用するにはコレ。

 

 

・DIN
今っぽいデザインにはファーストチョイスでよく使います。特に数字が良く、フラットなデザインには抜群に馴染みやすいです。

 

 

 

どれも美しい書体!
研究熱心なH氏ならではのチョイスという感じがしますね。
繊細さとダイナミックさを持ち合わせた書体がお気に入りのようです。

 

 

◎さて続いては制作部の癒やし担当、C氏。

 

ー好きなフォントとその理由は?

・丸明オールド
女性っぽい、優しい、おしゃれな感じになるので好きです。洗練された、というよりはややレトロな感じなのも◎

 

・解ミン
おしゃれ感と個性を出したいときはこれ。「解ミン 月」も好きです。名前もよい。

 

・秀英丸ゴ
新丸ゴやじゅんなどの主張してくる丸ゴ系に比べて控えめで、
優しい感じになるところが良いです。

 

ーよく使うフォントとその理由は?

UD新ゴ
各種ウエイトが揃っているところが使いやすい。そしてUD(ユニバーサルデザイン)なだけあってとても読みやすく安定感があります。個人的合言葉は「困ったら新ゴ」。明るい紙面になります。

 

 

・ゴシックMB101
新ゴよりクセがあるので、引っ掛かりや勢いを持たせたいときはMBを使います。こちらも各種ウエイトが揃っていて使いやすいです。

 

・丸フォーク
丸ゴほどポップではないけれど、明朝系ほど上品じゃない、そんなニーズにぴたりとはまる丸フォーク。多用しています。

 

 

女子力高めな和文フォントが挙がりました!
どれもスタンダードでありながらしっかりと主張している書体ですね。
そんな書体の特徴を感じ取ってデザインに反映させているC氏の姿が目に浮かびます。

 

 

◎最後に期待のルーキー、M氏。

 

ー好きなフォントとその理由は?

Mondrian Font
カラフルかつ落ち着いた色味がレトロでかわいくて好きです。

 

 

・ラグランパンチ
アニメ「キルラキル」で存在感に衝撃を受けました。超極太でインパクト大の見た目が面白くて好きです。

 

 

ーよく使うフォントとその理由は?

・リュウミン
とりあえずリュウミンを使っておけば大丈夫!という安心感に頼り切ってよく使います。

 

 

パンチの効いた特徴的な書体が挙がってきました!
巷でもラグランパンチの人気は結構高いようですね。
リュウミンの安心感もとてもよく分かります(笑)

 

フォント選びは奥が深い。

いかがでしたでしょうか?
個人的には、デザイナーによって好きなフォントやよく使用するフォントが様々で面白かったです。
そしてやっぱり、みんな困った時にはコレ!というものがあるんですね。

それぞれのフォントにも特徴や誕生した背景あり、フォント選びは本当に奥が深い。
今後も色々なフォントに出会い、案件に合った素敵なフォントを使っていきたいですね。

 

※尚、筆者の好きな書体は書ききれないので割愛させていただきました。 

 

制作部 今野友彌

 

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